2016年1月18日月曜日

ユニバーサルな街へするためには、ハード面よりソフト面?

障害のある方が地域で生活していくためには様々な障害がある。

その障害をサポートする仕組みとして障害福祉サービスがあり、様々なサービスを行う施設がある。

うちはこれまで、稲敷市内で障害者が安心して生活する仕組みとして、住む・働く・相談するといった事業を作りサービスを行ってきた。これらがあれば、とりあえず地域で生活していけるだろうと思っていたからね。もちろん、まだまだ必要なニーズを見たしているかというとそうでもない。まだまだサービスの種類も数も足らないので、これから徐々に増やしていこうとは考えている。

働いて住んで相談する。
「それだけできれば、いろいろ改善するよねっ。」て思う方もいるかもしれない。
まあ、ある程度社会になじんで生活できてるかな~と思うけど、それでもみんなと同じような生活をしたり、地域の方々との間には大きな距離があるんだよね。

先日、R-SICに参加して感じた事なんだけど。
特にスタディーツアーで。

車イスにのって街へ出たり、コンビ二に行ったり。アイマスクをして、街を歩いてショッピングセンターに行ったり。(障害のある方がガイドしてくれています。)

実際にやってみるとね、ちょっと進むだけで障害ばっかりなんですよね。
段差が多かったり、点字ブロックがあったりなかったり、急になくなって困る時もある。トイレは使えないし、キャッシュディスペンサーは車イスからは見えにくいし、後ろから暗証番号が見られてしまう。目が見えない中、同伴者と弁当を買っても、説明されても商品の想像がつかないし、味も分からない。
ショッピングセンターに行っても段差は多いし、歩行スペースに商品が陳列されて通れない。建物自体が非常時に逃げられない構造になっている。などなど。あげればきりがないくらいの障害がある。

バリアフリーって考えると、トイレを障害者用を作ってスロープを作ってって考えるけど、それ以外の障害が多すぎる。何となくみんなの視線や対応が気になったりなどもね。体験してみて感じるのは、自分だったら日用品を買うだけで一日が終わってしまうな~ということ。

これはやってみないと分からない。
「障害って大変だよね。」って理解したとしても、その2倍3倍は理解できる試みだと思った。

大学では同じことをしてたんだけどね。
一般の方々に参加してもらうということは、障害の理解やソフト面の改善に大きくつながることが素晴らしいな~と。

施設側のハード面はコストなどの金銭に大きく関わる。
そこを変えていくことはもちろん大事だけど、急速に変えていくことは難しい。
その中で障害をなくしていくためにはソフト面の改善が大事なんだよね。

「あたし、困っています。誰か助けて下さい。」
「何に困っていますか?手伝いますよ。」

これで街に出た時のいろんな障害が消滅する。
ただ、一般の方は関わり方が分からなかったり、障害のある方々は気を遣ってお願いしにくかったりするのもあると思うけどね。


お互いを理解することが大事だし、そのための取り組みを行っていくことがこれからの活動に必要なんだと感じた。

病院から地域へ。地域にある施設へと拠点が移り、より地域社会での生活が出来るようになってきた。でも施設の中で完結してしまう生活は、地域住民との距離があり、まだまだ閉鎖的な福祉社会なのではないか?
関わりが少ないから、彼らを知ることができない。それが偏見をもとうと思っていなくてもできてしまう距離感につながる。

地域の祭りへ参加したり、祭りをやるだけじゃなく、彼らと共に時間を過ごしたり、体験を共有できる場をどんどん作っていけたらな~と思う。

そしていろんな人が障害を知り、体験して自分ごととして考えていくことで理解が深まり、距離が縮んでいけるようにね。(誰もがゆくゆく障害者になるんだから、早めに知った方が良いしね。)

その手段の一つとして、障害者理解のため、また地域での障害の分布を知るうえでも、アクセスビリティマップ作りはとても面白い効用があると思う。


こんな感じの手作りマップ。
これを誰もが利用できるアクセスビリティマップへ。



障害者と一般人(健常者)が、共に関わりながらマップを作っていく。
この試みがハード、ソフト両面の改善をもたらし、今より楽しい社会の在り方を作っていけたらいいな~と思う。
これをワークショップで行い、ソフト面での改善を今後は狙っていきたい。そして教育分野に絡んで、早い段階でユニバーサルの考えを教えていけたらと思う。
それが、これからの課題だね。



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