何で行ってきたかというと、友人との話の流れで...。
というのもあるが、日雇い労働者や路上生活者が多い地域なので、困窮者支援をしているうちとしては、しっかり現状を見ないといけないと思っていたから。
(詳しいあいりん事情については、Wikipedia より)
で、泊まっていたのがここ。ドヤと呼ばれる宿泊所に2泊3日滞在。
なぜドヤに泊まったのか?
それはセツルメントに近い意味がある。
セツルメント(Settlement)は、1880年代のイギリスにおいて、知識や教養のある学校教育や学生、教会関係者など中級階級の人たちが、都市の貧困地域(スラム)に移り住み、労働者階級、とりわけ貧困に苦しむ人々に対して直接触れ、生活を共にすることによって生活状態を改善する架橋的運動として始まった。
引用はこちら。 セツルメント運動
貧困の方々がどこに住んで、どのような生活をしているのか?
それを体験する方が理解が深まると思うからね。
実際に泊まった感想として、思ってたより快適。もちろん昔とは比較にならないと思うけどね。エアコンはあるし。シャワーもあるし大浴場もある。布団もあって温かいところで寝ることができた。最高だ。
これで1泊1,500円くらいだったから、かなりのお得感。
ただ部屋はテレビと冷蔵庫以外何もない。寝るだけだね。
何もやる気が起きないこの部屋は、ずっと住んでたら堕落するような気がした。なんとなくだけど。
しかもここにはいろんな人がいて、高齢者が意外に多いことに驚いた。
シルバーカーを押して、洗い場に行ってひたすら何かを洗っている。
多分ここに住んでいるんだろう。
他にも高齢者はたくさんいて、あの狭い部屋が自分の部屋のように飾りつけしてあるところもあった。これは、ちらっと友人が見たと言っていた。
なので、ドヤが住む場所として、また生活拠点として成り立っている人々がたくさんいるんだろうと推測できた。
それと、こういうこともあった。
あいりん地区のドヤに泊まってるんだけど、お風呂に行くエレベーターの扉が開くと、上半身裸で刺青の人が立ってた。ドキドキして乗ったけど、これがここの日常に違いないな。 pic.twitter.com/WQGtyZw19y— 根本敏宏 (@toshi_ne) 2018年1月25日
高齢者の人がいる。外人もいる。刺青の怖いおっちゃんがいる。若い人も気の弱そうな人もバックパッカーもいる。いろんな人が思い思いにドヤを利用しているんだろう。
めっちゃごちゃまぜの空間だったな。
それはホテルを出てからそうだったけど。
とまあ、ドヤの話は置いといて。
労働面の話。
ここは、あいりん労働公共職業安定所。
ここは、あいりん地区の日雇い労働者の就労斡旋と福祉の向上を目的に設置された福祉施設みたいです。建物内には、あいりん労働公共職業安定所、テナントの売店、食堂、喫茶店などがある。
※日雇いの就労斡旋は日本でここくらいらしい。
場内の1階では、早朝午前5時ぐらいより日雇労働者が集まり、関西圏やそれ以外の地域の会社の者により、土工や解体業などの仕事の求人活動が行われる。利用時間は、午前5時より午後6時となっている。
良い仕事は早い者勝ちになる傾向があり、3時、4時から動き始める人もいるみたい。
仕事をとれた人は仕事をして、あぶれた人はぶらぶらしたり、誰かと話したり、カラオケしたり、呑んでる人がそこかしこに見られた。
日雇い労働で生活しているから、いろいろ困難なことがあったんだろうと思う。
日銭を稼いで日銭を使う。
そんな生活スタイルが感じられた。
実際にこの町に流れ着いてから出ていくには9年が目安らしい。
10年を超えてしまうと出ていくことが不可能になるとの意見もある。
この社会に慣れてしまうと、出ていくのは難しいんだろうね。
自分もドヤに泊まってて、この生活を継続すると堕落すると感じたし。
まあその他にも、おかしなところはたくさんあった。
まず公園。
写真はないけど、公園なのに遊具もなく、なぜか入れないようになっているところも多々見られた。それに一つでは炊き出しをやっていて、並んでいる人がたくさんいた。
スーパー玉出。
この地域で有名なスーパー玉出。弁当や総菜などビビるくらいに安い。
味はまあ...普通だったと思う。
仕事があるかないかで生活が決まる人には、もっとも必要な場所。
もちろん自販機もなぜか安い。
日本で唯一暴動がおこるため、警察署の建物は重厚で入り口に門番が立っている。
町のいたるところに福祉の看板。多分、生活保護のことだろう。
中国人が経営するカラオケバーがめっちゃ多く、しかもその先は飛田新地。
格差がハンパないな。
この地域の独特の空気と雰囲気感がとても新鮮だ。
貧困に苦しんでいるんだろうけど、それでも呑んで楽しく生活している人もたくさんいる。
※ちなみにこれは夏の写真だ。前行った時のもの。
道路わきでは助け合って物品交換したり、おごったりなど。
相互扶助の関係もあるんだろうね。
生活費が少なくても、楽しんで生きていける。
幸せって何なんだろうな~と考えてしまったよ。
あいりんでの支援団体の方が、この地域は貧困が多いためマーケットが大きいと話していた。
そのため支援する団体も多いとのこと。それもあって、ここでの生活が良くなってきているのだろうと思う。
この地域と比べれば、支援が少ないうちの地域は、まだまだ幸せなのかもしれないとも感じた。
と、いろいろ書いていけばキリないのでこの辺で終了します。
ちなみに、せっかく大阪に行ったので美味しいものをたくさん食べました。
新世界の串カツ
どこかのタコ焼き
なにわのお好み焼き
北新地のかすうどん
長くなったけど、スタディーツアーとグルメツアーを無事に終了しました (*´∇`*)
~SMSCの活動に興味を持ってくださった方へ。~
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是非ご支援をよろしくお願いいたします。
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