第1部(96分)
●内容
主役は3人です。
イタリア精神保健改革の父、フランコ・バザーリア。
アメリカ進駐軍に凌辱された女性から生まれたマルゲリータ。
旧ユーゴでファシストとナチスに蹂躙されて家も肉親も失ったボリス。

バザーリアは、ゴリツィア病院の収容所臭さをなくすことに、心血を注ぎます。こんなバザーリアに、マルゲリータやボリスの頑なな心も、少しづつ緩んでいきます。 しかしゴリツィア県の行政当局は、病院外に精神保健センターを造ることにも、職員を増員することにも反対です。 そこに、外泊した男性が妻を殺める事件が重なって、バザーリア院長は病院を追われてしまいます。1969年、こうして映画の前半が終わります。
第2部(102分)
●内容
1971年、トリエステ県代表(日本の県知事に当たる人物)のミケーレ・ザネッティが、県立サンジョヴァンニ病院長になってほしいとバザーリアを口説きます。バザーリアは、「白紙委任状」(つまりカネを出しても口は出さないということ)を条件に、院長を引き受けます。

やがて病院は縮小されて、代わりに24時間オープンの町なかの精神保健センターに機能が移されます。
1978年、イタリア中のマニコミオ(精神病院)を廃止する新しい精神保健法(180号法)が、国会ほぼ全会一致で成立。 マルゲリータもボリスも、紆余曲折を経て人間として復権を果たします。 しかしバザーリアは、脳腫瘍で死の床につきます。
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