2011年8月3日水曜日

どうなれば良いのか考えてみる。

 前回、私なりに精神関係の問題点について書きましたが、それが実際どうなっていけば良いのかを考え、「現状として、こうなるべきでは?」と感じる点について書いていきます。

1、社会における病気に対する理解と、それに対する周りの反応の問題。
 精神に関する病気に対する理解は、勉強会や講演会などのイベントを行い情報を発信していくことが必要です。病気を知る、存在を知る、対応を知ることで知識としての理解が得られると思います。
 またその他に、当事者の方々と関わる場が必要だと考えています。それは、地域社会の中で普通に皆さんが関わっているように。ゴミ出しに行って挨拶したり、地域のイベントに参加したり、働いたりなどなど。実際に関わることで、彼らが何に苦しみ悩んでいるのか、どのように接すれば良いか、知識として得るよりより深い病気に対する認識が得られると思います。
 地域での関わる場は、当事者全員と関わるということでなく、主治医が地域社会で生活できると認めた人、受け皿がないため社会的入院となっている人などで、その様な方々の地域社会での生活を支援していくことで関わる場も増え、状況を現状より改善できるのではないかと考えています。

2、潜在的に精神疾患がある人が支援に結びついていないという問題。
 この問題を解決するには、①相談機関の情報を広く知ってもらうようにすること、②地域と連携して積極的な介入(アウトリーチ)をしていく事が必要だと考えます。
 ①について
 パンフレットを配布したり、講演などのイベントをやったりなど地道な活動を続けていく必要があると思うが、今後はインターネットを使って情報を発信していくことも必要だと考えます。福祉関係の事業を検索してもなかなか出てこない所も多いし、ホームページをもっていない所もまだまだ多いです。様々な媒体を利用した普及活動を行っていく必要があると思います。
 ②について
 支援に結びついていない方を支援に結び付けるためには、訪問相談という支援方法は必要だと考えます。しかし、まだ実際に訪問相談を行っている所が少ないのが現状です。そのため、訪問相談を行える機関を増やしていく必要があると思います。

3、多様な専門の相談機関があるための情報の複雑化の問題。
 この問題は、精神疾患、心の悩みだけではなく、さらにはひきこもり、虐待、DV、アル中、パワハラ、自殺などの状態に関する相談も行う、総合的な相談機関があれば解決できるのではないかと考えます。その総合的な相談機関は、相談内容をすべて解決するのではなく、個々の問題に合わせて医療、法律、福祉、教育、NPO、公的機関などの専門機関に繋げていく、コーディネート支援を行っていくことで複雑化を改善していけるように思います。(窓口が多いから混乱するので、それを統一できればと。)

4、福祉、医療、教育、NPO、公的機関など様々な機関の分野を越えた連携の問題。
 この問題も上記3と被りますが、個々の問題に合わせて医療、法律、福祉、教育、NPO、公的機関などの専門機関に繋げていく総合的な相談機関があれば改善できると考えます。それは、自立支援法で法整備されていない分野も積極的に改善していこうとする団体が望ましいと思います。
 個々の抱えた問題は多様化しており、その問題を解決していくためには様々な専門機関と連携して、協力しながら解決していくことが必要だと考えるからです。

5、生活に必要な住居、就労などの障害福祉サービスの資源不足の問題。
 これはまだまだ少ないというのが現状です。私の地域では、グループホームや就労の事業所はありませんし、茨城県という範囲でもまだまだ不足している状況と考えています。
 障害のある方々が地域で生活していくには必要なサービスであり、これらの事業を推進し、増やしていくことは精神保健福祉分野での問題を改善していくには必要だと思います。

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