2011年8月6日土曜日

家族構成と自殺。

家族構成と自殺との関連について。

-厚生労働省研究班「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果- に記載されていました。

 自殺に関するリスク要因の1つとして社会的な背景があり、その中でも家族の構成が本人の自殺のリスク上昇とどのように関連しているのかという研究です。

 男性は、妻と同居していない男性は自殺のリスクが上昇しています。
女性は、同居者が親だけの場合に自殺リスクが上昇しています。

 この研究では、男性においては妻と同居していない人、女性において親とのみ同居している人は夫婦ふたりで暮らしている人に比べて自殺リスクが上昇していた。このように男女で自殺リスクに関連する家族構成が異なっていました。その理由ははっきりとはわかりませんが、生活能力や親の介護負担の男女差などが影響しているのではないかとのことです。

  研究成果の詳細については、  ⇒  独立行政法人国立がん研究センター


 この結果をみると、男性は女性に依存している傾向が見られ、女性は経済的な要因が大きく影響を与えていると考えられます。ただ、この結果だけを一概に言えませんが。
しかし、支援者として何らかの精神的な問題のある方を相談する際に、この統計資料を知っているかいないかでは大きく違いが出ると思います。相談支援を行っていく際には、家族という環境の中で、その状態だからこそどのようなストレスを受けやすいのかを考え、リスクを予防するよう支援していくことが大切だと考えます。今後、個々の問題をアセスメントしていく時に活用できる情報と思うので、意識して取り入れ、支援に生かしていきたいと思います。

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