稲敷市自立支援協議会のライフサポーター部会にて、茨城県立こころの医療センターの自殺対策を学ぶため視察研修に行ってきました。
じゃん、稲敷のいなのすけバスo(*^▽^*)o
前回、元こころの医療センターにて自殺対策委員長をやっていたⅠDr.に話を聞いて、心の医療センターでの取り組みが似ていることから、詳しく教えて頂くために視察研修へ行くことになった。
【稲敷市で考えた自殺対策システム(案)】
・自殺を図り、救急にて医療機関へ運ばれる。
・治療が終わり帰宅される前に、病院のワーカーもしくは看護師さんにサポートについてのチラシを渡し相談。
(意見交換会にて、救急対応でバタバタしているので治療後の相談ができるのか?入院者に絞ってはどうかの
意見が出る。そのため、入院者に絞るかの検討中。)
・本人の了解を得ること、個人情報を市へ提供して良いかの確認を取る。
(医療機関は、個人情報を扱うことに関してかなり厳しい。倫理委員会に通したりなどの手続きがあるためスム
ーズに進むか?できるかどうか?)
・市の精神保健福祉士が相談に行く。定期的な相談と社会資源へ繋げたりなど。
というのが一連の流れ。
茨城県立こころの医療センター
(いなのすけバスの車窓から)
【医療センターでの取り組み】
・自殺対策チームを設置。
・県立中央病院(地域の基幹総合病院)へケースマネージャー(心理職)を派遣し、週5日朝の申し送りに参加。
・未遂による入院者がいれば、本人と話して、事業の説明と同意を得る。
・精神科医を派遣して診察(精神科リエゾン)、自殺リスクの評価を行う。
・定期的な精神科への診察と心理職による面接を行う。(3ヶ月)
・保健所、市町村と連携し、地域にある社会資源へつなげる。
・県立中央病院以外でも県内の身体科病院、また直接こころの医療センターにつながることがあるので、その対
象者も同じようにサポートを行っている。
以上が、センターでの取り組み。
これ以外にも内容はあるんですが端折りました。
視察の際に、担当の心理職の方、また看護師の方々から話を聞きました。
上記の内容について詳しく説明してくれました。
他の病院で自殺対策をやっているところはないみたいですね(多分茨城県で)。
この事業を行っていることで、重い自殺企図の対応が多く、支援を行うことで自殺者を減らせるのではという実感がある。また始めた当初より、自殺者数が700人から500人に減ったらしい。これは、この事業以外の要因も含まれているけど。
ただ実際に対応していて支援拒否をする人も多く、その方々の自殺リスクは高いので、どのように事業へ参加してもらうかが今後の課題ということだった。
話しの後にうちのシステムの中での質問をさせてもらいました。
まず身体科の病院の病院の方で、忙しい救急業務の中で事業についての説明と同意が得られるか?
また個人情報の提供の面、倫理委員会などをクリアするには?
などなど。
話を聞くと病院の体制にもよるが、救急対応の中で個別対応していくのは難しそうだ。医療センターでもスタッフを毎日派遣して対応しているので、この点はどうすべきか?考えていくしかない。
また、個人情報の面でも医療センターの派遣されたスタッフが取っているので、相手の病院への負担は少しくらいしかかけていない。
どちらも医療センターの方で派遣して、チームスタッフが対応することなので問題なくできているということだと思う。
実際に、稲敷の(案)を病院の方で取り入れてくれるかは難しそうだ。
すぐ近くにある県立中央病院へスタッフを派遣するだけでも大変だったらしいからね。
どの病院も限られた人数、多大な業務の中で日々働いている。
その中で、さらに業務を増やすことはどこでも嫌だとは思う。
そのため、システム案を大きく変更する必要がありそうだ。
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